2006年12月4日
ステロイドによる副作用への対策

このブログは、毎日どの記事にアクセスが多いのかを確認できるようになっているのですが

先日書いた「ステロイド剤で注意すること(2006.10.20の記事)」のアクセスが割と多いことから皆さんの関心があることがわかりましたので今日は、「ステロイドの副作用への対策」について書いてみたいと思います。

  • ステロイドは、良いことも悪いこともするお薬であることは先日もお伝えしました。

良く効くお薬は、毒でもあるのですよね。

ステロイドの副作用には、

満月様顔貌(ムーンフェイス)・多毛症・ニキビ様発疹・皮膚萎縮や色素沈着などの皮膚トラブル・糖尿病・感染しやすい・胃潰瘍・性欲減退・抵抗力の減弱・骨粗髪症

があります。

* これは実は学生の時に国家試験対策で語呂合わせで丸覚えした知識ですがいまだに役立っています。覚え方はとても人に言えるようなものではないので秘密!

特に、重大なものには糖尿病があります。これはステロイドにより耐糖能(血糖を調節する能力)が下がることによるものです。

この対策には、耐糖能の異常が起こっていることに対しては、運動療法をすることです。しかし・・・リウマチのひとに無理なく出来る運動って?ってことになりますよね。

無理はしないでよいですが

  • 歩きましょう  プールで歩くのも効果的です。
  • 軽い体操をしましょう これもプールでなら普段の10分の一の加重ですみます。
  • 機能障害が強い人は、座って出来る運動もあります。

   わたしはタオルを使うのを良く勧めています。両端を持ち引っ張ったり上に挙げたりするとよいですよ。

それからもう一つ重大なのが、骨粗鬆症です。

この対策には、まず栄養指導や生活指導をさせていただきます。

栄養指導は、骨をつくる食べ物の摂取ですね。豆腐大豆タンパクには鉄分とカルシウムが豊富です。以前ブログにも書きましたのでこちらも参照してください。

カルシウムを摂取するには、乳製品や魚介類・野菜・海草・大豆ですね。小松菜・ひじき・などには多く含まれますよ。

それから、ビタミンDを摂取しましょう。これはカルシウムの吸収を助けてくれます。食品では、魚や肉の肝臓、バター、卵黄に多く含まれています。

ここで注意!

タンパク質の取りすぎはカルシウムの利用をかえって悪くするのでほどほどの量がいいのです!

それから、アルコールの飲み過ぎもカルシウムの吸収を悪くしますからビールは500mlまで、日本酒なら1合弱までにしてくださいね。

濃い食事や塩分の多い食事をしていると、せっかく摂取したカルシウムが尿と共に出てしまうのでダメですよ。薄味に心がけてね。

あと、生活指導は、日光浴、歩くこと、転倒予防ですね。骨は歩くことで作られます。その際に日光を浴びたらカルシウムの吸収を助けてくれるビタミンDが作られるのです。日光ほどではないけど蛍光灯の下でも効果ありですからね。

日焼けするほど日光浴するのは避けましょう。ステロイドは皮膚も弱くする副作用があるから気をつけましょうね。

胃潰瘍などはまだまだいろいろ副作用がありその対策は必要ですが、残りは次回にしましょう。


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