2016年4月18日
熊本地震 リウマチ患者さんのお薬管理の方法
【投薬内容について】
薬がない場合
リウマチ薬には数日飲まなくても待てる薬が多い事は幸いだが、ステロイド剤だけは血中濃度が安定しなくなるので工夫が必要
プレドニゾロンが不足する場合は半量にするなどして継続投与しておくほうが望ましい。
急な中断は危険(10mg以上服用している場合は特に)
1.抗リウマチ薬や免疫抑制剤の内服、バイオ自己注射は中止しておいてくださいと伝える。(2週間は効果が継続されるので焦る必要はない)
2.避難所に来る医療チームに相談すると手配してくれる(災害現地が混乱しているときには保証できないが)
3.一週間分くらいは患者自身に備えていただく ← 災害が起こる前によく伝えておく!
4.プレドニゾロンが不足する場合は半量にするなどして継続投与しておくほうが望ましい 急な中断は危険(10mg以上服用している場合は特に)
生物学的製剤(バイオ製剤)について
アクテムラ、オレンシアなどの場合には、点滴の効果は一般には4週間持続、レミケードの効果は6〜8週間持続、皮下注射のエンブレルの場合は3~7日、ヒュミラは2週間と短めだが、たとえ投与を中断しても急激に症状が悪くなることはない
(日本リウマチ学会http://www.ryumachi-jp.com/info/10kajou.htmlからのお知らせ)
バイオは中止が5ヶ月以内であれば関節破壊ははじまらない
薬の期限は製造後2年くらい
エンブレル:シリンジ・バイアルとも遮光保存2-8℃、シリンジは40℃の暗所でも2週間は規格の範囲内バイアルは40℃の暗所で6週間まで範囲内、3ヶ月保存可能、溶解後は6時間以内に使用」
ヒュミラ: 常温24時間変化なし(それ以外の測定値無し)
アクテムラ: 5℃で30ヶ月、分解物のわずかな増加を認めたが規格に適合
レミケード: 2-8℃保存
オレンシア :遮光で2-8℃保存、希釈後2-25℃で24時間は可
【服薬を続ける必要のある薬】
ホルモン剤:レボチロキシン、プレドニン製剤 移植後:プログラフ、ネオーラル 抗てんかん剤:デパケン、テグレトール、アレビアチン 腎臓病薬:アーガメイト 抗不整脈薬:アンカロン 喘息薬:吸入 肝臓病薬:ラクツロース
* 手元にプレドニンがなくても、他のステロイドで代用することができる