第14回 日本災害看護学会でシンポジウムを開催しました

当日の会場には、座りきれないほどの人が来てくださり、その中には一緒に災害支援に行ったメンバーや支援してくださる関係者の方々がたくさん来られ、スピーカーとして話している途中に目の中にその人達が写り、涙が出そうになりました。被災地でお世話になった保健師さんともまたご一緒できたことも幸せ!
災害支援を終え、多くのネットワークができ連帯感が強まり、なによりもひとりひとりの大きな力と可能性を感じます。この度の兵庫県看護協会と災害支援ナース達の活動を誇りに思います。私も一員として担当理事として参加できよかった!

以下:抄録を抜粋

2012年7月28-29日 日本災害看護学会特別企画Ⅱ
日時:7月28日15:05-16:40 第5会場 会議室902(定員141席の会場)
特別企画Ⅱ:新しい災害看護支援の形「関西広域連合」と被災地連携
座長:阪神高齢者・障害者支援ネットワーク  理事長 黒田裕子
内容要旨:
 この度の災害では、新しい災害支援方法の一つとして「関西広域連合」があり、兵庫県看護協会がこの中での看護支援を行いました。
兵庫県看護協会は、兵庫県との有事に備えた協定を2010年11月に締結し、12月には近畿地区の府県において「関西広域連合」を結成しました。その数ヶ月後の東日本大震災発災時には、兵庫県は宮城県をカウンターパート方式で支援し、兵庫県看護協会はその一員として支援をすることとなりました。看護が行政の実施する支援活動の輪に入る道のりは容易いものではなかったが行政保健師と看護協会の多くの調整努力があり実現しました。
東日本大震災では、のべ1079人の兵庫県看護協会災害支援ナースが被災地で看護しました。交通も情報も遮断されたこの度の大災害では、様々な被災地支援のありかたが必要で、この度の方法もその一つと考えます。
さらに、被災地の医療職の方々と連携した活動をしてきたわけですが、災害の混乱の中での組織間の連携と、継続した支援の重要性を実感しています。一年以上が経過した今、当時を振り返り討議することが、次に起こるかも知れない災害の備えに生かす教訓となると考えています。兵庫県は17年前に阪神・淡路大震災を経験し、支援に入った看護職は、17年間の復興とともに地域での看護活動を「まちの保健室」として実践してきました。その経験を、今度は被災地でも活かせるような継続活動が必要です。
本企画では、この度の災害看護支援の方法とあり方・連携を振り返り、被災体験を経て歩んできた看護協会の活動と災害支援ナース養成のありかたについて検討しました。
講演者:
1. 発災から行政と看護協会の連携による災害支援に至るまでの調整について
兵庫県健康福祉部健康局健康増進課 課長 柳瀬厚子
2. 災害後に実施した災害看護支援について 
公益社団法人兵庫県看護協会 会長 大森綏子
3. 災害支援の受け入れ側の保健師としての活動
石巻市健康部 健康推進課 保健師 大須美律子 
4. 東日本大震災から学びこれからの災害支援ナース養成を考える 
兵庫県立大学地域ケア開発研究所 教授 神崎初美 
5.全体ディスカッション

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  • 兵庫県立大学 大学院 看護学研究科