2006年5月12日
災害警報について

きょうは、災害に関する調べ物をしていたので災害警報に関して記述します。

 

皆さんは災害時の警報がどのように流れるかご存じですか?

最近は、気象衛星や地震計、GPSの発達で、異常な現象が起こると数値や結果となって示されます。この結果によって、気象庁などから警報として公表されます。公表されると被害が予想される地域の人々に迅速に伝えなければならないので多くはテレビやラジオのメディアが情報を流します。そして、防災行動の開始となり警察・自衛隊・消防などが出動し、市町村の広報車や防災無線などで住民に知らされます。

警報の知らせは迅速でなければならないのですが、結果的に災害警報に値する状況でなかったもしくは案じるほどではなかった(本当はよいことなのですが)場合、警報を信用しなくなりますよね。だから警報の発令は難しいのだそうです。

そして人々の災害警報に関する認識の問題です。

警報を聞いても、逃げない人もいます。

あらゆる正確な情報を入手し判断した結果逃げないならわかるのですがそうでない場合があります。

ある記事で、障害があったりや高齢者の場合、「避難所に行ってもプライバシーはないし、トイレも困りどのみち居場所がないので逃げない」といっている人がいました。さらに以前、インタビューした際には「家族がもどるまで逃げない」などという「人も居られました。

災害時に備えて「災害時はどうするか」に関して必ず家族会議はしておいてください

 

それから、災害心理学者の広瀬弘忠先生が人はなぜ逃げおくれるのかという著書の中で「正常性バイアス」というおもしろい現象について述べられています。軽微な災害など自身の先行体験が、その後の災害リスクを過小評価させる傾向があったり、周囲の人が逃げなかったら自分も大丈夫と思ってしまう感覚などのことを言うそうです。

 

広瀬先生の「正常性バイアス」についての実験がTV「世界一受けたい授業」で紹介されました。わたしはこの番組は見ていないのですが広瀬先生の講演でVTRを見せて頂きとてもおもしろい現象を見たので紹介します。

実験では部屋の隅から煙が入ってくるのですが7~8人いた被験者は誰も逃げないのです。煙が充満したタイミングでさすがにまずいと思い逃げだすのですが客観的に見ていて部屋の中はかなり末期的状況でした。

 

人の心理って不思議なものです。

しかし・・・感心している場合ではなく、

他人に影響されることなく自身で判断できる能力を持つことが重要です

自分に危機が迫っていることをきちんと判断しましょう。

危険の可能性があるなら避難しましょう。

障害があったり高齢である場合は、ご家族・友人・近隣の人と相談してより良い方法を探しておきましょう。

 

NTTの「171 災害用伝言ダイヤル」ご存じですか?家族の連絡に使ってください。

これは、地震、噴火などの災害の発生により、被災地への通信が増加し、つながりにくい状況になった場合に提供が開始されます。

 平常時は使えないのですが、これから梅雨時などに大雨警報が出たりしますのでそのときに使い方を試し、いざというときに使えるようにしておきましょう。

 

また「防災メール」を提供する自治体が増えています。気象警報や地震情報、市町村の避難勧告などを携帯電話にメール配信してくれるサービスです。私の大学がある兵庫県では「ひょうご防災ネットというのがあります。

福岡県には、「防災メール・まもるくん」(Hpがかわいいです!)などもありますので一度ご自分の居住地域に関して情報を調べてみてください。

 

GPS:人工衛星を用いて現在位置を正確に判断するもので、カーナビなどで用いられている仕組み


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