2006年8月25日
難聴と認知症について

きょう、補聴器を作っておられるある企業の方からお電話を頂きました。

その方が言うには、営業をしていて高齢者の難聴と認知症との関連性感じ早めの対処が必要だといつも思うのだがどうしたものか?

わたしは何か社会のために貢献できないものだろうか?

といわれるのです。

私が常々痛感していることなのでその言葉に心を惹かれじっくり聞くことになりました。

きょうは、リウマチとはあまり関係はないのですが、難聴と認知症について書きたいと思います。

わたしの祖母は96歳で亡くなりました。亡くなる前の2年間は認知症でした。

90歳になった頃から難聴がひどくなりわたしは補聴器を勧めましたが、「補聴器をするとかえって雑音がうるさい。そんなものは年寄りみたいで嫌だ」って言って応じてくれませんでした。

「年寄りみたいだ」ではなく「もう十分に年寄りだよ」と思いましたけど・・・

90歳を超えてからの祖母は、聞こえていないのに聞こえたふりをしているし、ちょっと聞こえたとしても内容から想像して行動するのでトンチンカンなことになる、また早合点も多くなるなど意思疎通は本当に難しいものでした。

外界からの刺激が入らないし相手の言うことが理解できないので本人も孤独だっただろうと思います。

きょうの補聴器の企業さんも同様のことを言っておられました。そして、「難聴を長く放置することがよくない」と強調して言われていました。放置することでどんどん脳の機能が落ちることになり認知症などを併発するきっかけになることも話しておられました。

全く同感に思うので何とかしたいものですねえということになり、これから何かできないか一緒に考えましょうということになりました。

難聴には伝音性難聴感音性難聴があります。

伝音性難聴には、耳垢栓塞、中耳炎や外耳道炎、滲出性中耳炎など外耳や中耳の障害で直すことが出来ます。

感音性難聴はその奥の内耳や聴神経の問題であり直すことが難しいし老人性難聴はこちらが原因のことが多いです。

ですからご自身やご家族の耳が聞こえにくいなあ、難聴気味かな?と思ったら耳鼻科に行き難聴をもたらしている原因を調べてもらいましょう。

実はうちの父はいま68歳なのですが10年くらい前から少しずつ耳が聞こえにくくなっていて耳鼻科にいくのを勧めました。

父は「耳に水がたまっていてそれを抜くとずいぶん聞こえやすくなった」といっており、その後現在に至っています。きっと滲出性中耳炎だったんでしょう。耳管通気をしてもらったのでしょうね。

さらに高血圧の薬を飲んで居るのですが薬剤の影響もあったようです。他のものに変更するように勧め医者に掛け合って変更しました。するとさらに聞こえやすくなりました。

ですが若干の感音性難聴もあるようでいまでも通常よりすこし難聴気味です。年齢も重ねていきますからこれはしかたないかも。

個人個人で状況は違うし、いろいろな要因があるでしょうから詳しくいろいろな角度で調べてみた方がよいと思います。

難聴は放置せず、いろいろな要因を調べましょう。要因を除去してもまだなお難聴が続く場合は、補聴器を使用した方がよいでしょう。聞こえないとうまくコミュニケーションできませんし入る情報量が減ります。

それから最も大事なのは、脳に情報をとりこむことやそのための一つの手段として補聴器が必要なことをご本人にわかってもらえるように接することです

これが最も難しくて大事なことです。


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