2008年5月28日
外反母趾の悪化予防と治療

RAの方が、外反母趾になっておられるのはこれまで経験してきたのですが、わたしのやっている「まちの保健室」でも時々来られるんです。そのたびに、悪化予防や治療についてお話しています。

ずいぶん昔に、この「外反母趾」と悪化予防のための足の運動については記事を書きましたが、治療についてはくわしく書いていませんでしたので、今日はその辺について記事にしました。

外反母趾のかたを見かけると、わたしはすぐ「困っていますか?」ってきいてみるんです。痛いとか歩けないなど日常生活に支障をきたしていると、治療の対象になると思います。

また、医療機関では、変形がひどいからってすぐ手術対象となるのではなく、どれだけ生活に支障があるかで決められることも多いようです。

でも、悪化予防は日頃からしておいた方がよいと思います

外反母趾は放っておくとだんだん進行します。またバランス良い歩き方ができなくなるので他の関節も痛めてしまうことにないます。

足の変形を矯正出来るのは、足底板(インソール)です。これを靴の中に入れて使います。石膏や特殊なスポンジで足の形をまず型どりして、足のアーチを矯正するためと除痛のために凹凸をつけ作られます。靴屋さんでやってくれますが、外反母趾にどれだけ知識が深いかわかりませんので、RA専門医と連携している義肢装具士のいるところにオーダーしたほうが良いかと思います。

価格は足の採型で5000円くらい、インソールは3-4万円するでしょう。でも、健康保険適応になった場合は、購入時は立て替え払いですが、3割程度の金額で済みます。価格は、いろいろでしょうから、患者さん同士の口コミとかで情報を収集しましょう。

薬局などで売っている外反母趾に使う「バンド」や指のあいだにはさむ「トゥスプレッダー」は安価でしかも手に入れやすいですが関節を矯正する効果までは期待出来ないようです。

では、手術を検討する位になっている場合には・・・

手術は、全身麻酔か腰椎麻酔をします。ですから手術をうけるには、片足2週間程度の入院が必要です。

両足だとその倍かかります。

術後には、ギプスシーネを巻いて体重をかけないように車椅子や松葉杖などを使用し2週間たったら徐々に体重をかけていきます。家に戻りすぐ家事育児が待っていたりするとそれが難しいかも知れませんね。その場合は、病院と相談しながらになります。

それから多くの手術は術後早々にリハビリを始めますが、外反母趾の場合は骨癒合や組織結合がうまくいかないなどの問題が生じないように慎重にしなければなりません。

足の手術ですから、術後しばらく腫れます。ですから横になるときにはすこしでも静脈還流(心臓の方へ血流を戻し腫れを軽減させる)が良くなるようにすこし足を挙げおきましょう。

術後も足のアーチを保つためにインソールは使うほうがよいみたいです。

さて、肝心の手術と入院の費用ですが、10~20万円(保険で3割負担の方なら実際は4~6円といったところでしょうか)と言うところが相場で、但し病院によるとおもいますので、病院に行かれたときに「同じ手術を受ける人が2週間入院した場合おいくらになりますか?」と相場をご確認下さい。教えてくれると思います。

* 他の持病があったりすると、その治療も必要になりますから必ずしも同じとはいえませんのでご注意を。


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